睡眠障害対処12の指針(厚生労働省)

夏の暑さにもうダウンしている方もおられるのではないでしょうか。熱中症でテレビ・新聞記事は賑わっていますが、予防のためには、水分補給と睡眠をしっかりとり体力をつけることです。そこで今月は睡眠についてお話します。

 

<睡眠障害>

夏は寝苦しくなかなか眠れない方も多いと思います。厚生省の研究班がまとめた報告書から睡眠障害についてご紹介しましょう。

 

1.睡眠は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分

 

睡眠時間は個人差があるので、一概に「何時間寝なくてはいけない」とは言えません。
成人の平均的な睡眠時間は6~8時間ですが、これ以下でも日中眠気がなく、仕事にも支障がなければ、自分に適した睡眠時間と考えていいでしょう。

 

2.刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法

 

カフェインやニコチンは眠りを妨げ、眠りの質を低下させます。
就寝4時間前以降にコーヒーや濃いお茶を摂ることを控え、眠る1時間前にはタバコは吸わないようにしましょう。
眠る前に議論や言い争いをしたり、テレビや読書に夢中になったりするのもいけません。
興奮して眠れなくなります。
心がけるのは「リラックス」心身の緊張をほぐすには「ぬるめのお風呂に浸かる」「マッサージを行う」などもお勧めです。

 

3.眠くなったら床につく、就寝時刻にこだわりすぎない

 

決まった時間に寝ることも大切ですが、眠くないのにベッドに入って寝ようとすると、かえって頭がさえて眠りにくくなります。
スムーズに眠るコツは、眠気がさしてからベッドに入ることです。
ベッドに入って眠れないときは、一度起きて、眠くなってから再び床につきましょう。
高齢者は、夕食後にすることがないからといって夜8時には布団に入ってしまい、眠れないと睡眠薬をほしがります。
たとえ早く寝られたとしても、今度は深夜2時ごろに目が覚めて不眠を訴えます。
すでに6時間も寝ているのですから、目が冴えるのも当然です。夜はあまり早く寝ないようにすることも大切です。

 

4.同じ時刻に毎日起床

 

毎朝、一定の時間に起きれば、夜は必ず一定の時間に眠くなります。
ですから、夜ふかしの習慣を治すには、朝早く起きることです。
日曜日も遅くまで寝ていると、睡眠のリズムが乱れて夜眠れなくなり、月曜日には寝不足になってしまいます。
休みの日も、ふだんと同じ時間での起床を心がけましょう。
「早寝早起き」が大切とよく言いますが、早寝をするから早く起きられるのではなく、早く起きることが早寝につながるのです。

 

5.光の利用でよい睡眠

 

光を浴びることで、私たちの体内時計はリセットされます。
朝、目覚めたら、積極的に日光を浴びるようにしましょう。体内時計のスイッチが新たにオンになり、夜になるとスムーズに眠気が訪れます。
反対に、夜間は強い光の刺激を受けない工夫が大切です。深夜でも照明がこうこうとしている環境は、メラトニンの分泌を減らし、眠りを妨げるので注意しましょう。

 

6.規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣

 

規則正しい食事は体内時計のリズムを整えるだけでなく、臓器の代謝(体内での物質の処理)リズムを整えます。
朝の食事は脳へのエネルギーを補給し、体温も高めて朝の目覚めをよくします。
反対に夜の食べ過ぎは寝つきが悪くなるだけでなく、一晩中、胃腸が活動して睡眠を妨げます。
また、運動は深い眠りをもたらすことが知られています。運動により上がった体温が低下すると眠りやすくなるのですが、眠る前に激しい運動を行うと、心身が興奮して、体温も下がりにくくなって眠りを妨げます。
夜は散歩程度の軽い運動が適しています。

 

7.昼寝をするなら、15時前に20~30分

 

スペインのシエスタ(昼寝)のように、海外では昼寝が生活習慣として定着しているところもあります。
わずかの時間でも昼寝をすると頭がすっきりし、仕事の効率が上がることは、さまざまな研究で認められています。
体内時計のリズムでは、午後1~2時の間に眠気がくるので、この時間帯に昼寝をするのは体内時計に沿った好ましい習慣と言えます。
ただし、昼間に長い時間寝ると体がだるくなり、夜間の睡眠も妨げられてしまいます。
昼寝の時間は20~30分にとどめましょう。
昼寝の直前にコーヒーを飲み、コーヒーの覚醒作用が現れる30分後くらいに起きると、すっきり目覚めることができます。

 

8.眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝・早起き

 

少しでも多く寝ようとして早い時間からベッドに入るより、遅寝早起きしてベッドの中にいる時間を少なくすると熟眠が得られます。
また、指針4や5でお話したように、朝、早起きすれば夜は早く眠くなります。
眠ったらベッドに入り、何も考えずに眠ることが快眠のコツです。

 

9.睡眠中の激しいイビキ、呼吸停止や足のぴくつき、むずむず感は要注意

 

激しいイビキや足のぴくつき、むずむず感がある場合は、原因に睡眠時無呼吸症候群やむずむず脚症候群といった病気が関係している可能性があるので、専門医に相談して適切な治療を受けることが大切です。

 

10.じゅうぶん眠って日中の眠気が強いときには専門医に

 

じゅうぶんに寝ていても日中に眠い場合、眠りの質的な異常が考えられます。
また、ナルコレプシー(過眠症)という病気が原因のこともあります。
放っておかず、医師に相談してください。

 

11.睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと。

 

睡眠薬代わりにアルコールを摂取すると、寝つきがよいように感じますが、実際は眠りが浅くなります。
酔いから醒めると目が冴えて眠れなくなるので、眠るために酒量がふえ、しまいにはさまざまな病気やアルコール中毒になってしまうことにすらあります。
アルコールは良質な睡眠を妨げるため、寝酒は決して勧められません。
寝る前の深酒に比べれば、睡眠薬のほうがはるかに副作用は少ないので、医師に相談しましょう。

 

12.睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全

 

現在使われている睡眠薬は、副作用がまったくないわけではありませんが、比較的安全といえます。
睡眠薬を飲むと早くぼけるとか、中毒になってやめられなくなるなどの誤った考えを持っている人がいますが、医師の処方通りに服用すれば心配いりません。
また、繰り返しになりますが、アルコールとの併用は、絶対にやめましょう。



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